第3戦 鈴鹿サーキット
ZENT GR Supra
#38 立川祐路 / 石浦宏明
立川祐路 選手
⽯浦宏明 選手
レース情報
決勝結果 | リタイア |
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予選3番⼿としっかりと戦える⼿ごたえを得て、待望の好結果へ向けて8⽉ 23 ⽇(⽇)の決勝⽇を迎えた TGR TEAM ZENT CERUMO。この⽇も気温32℃、路⾯温度48℃といううだるような真夏の⽇射しのなか、SUPER GT 第3戦の決勝レースのときを迎えた。
前⽇好感触を得た ZENT GR Supra だったが、チームは決勝に向けてさらなる味付けをほどこし、レース前のウォームアップ⾛⾏に臨んだ。ただ、ステアリングを握った⽴川はあまりいいフィーリングを受けることができなかった。
とはいえ、その的確なインフォメーションに基づき、レーススタートまでのわずかな時間に、チームは ZENT GR Supra にさらなるセットアップを⾏い、午後1時からの決勝スタートのときを迎えた。
スタートドライバーを務めるのは⽴川。直後の1コーナーを3番⼿で通過し、早くもトップを⾛る #64 NSX-GT、2番⼿の #23 GT-R に接近していく。しかし後⽅では GT300クラスの競り合いのなかでアクシデ ントが発⽣。オープニングラップにセーフティカーが導⼊されてしまう。
レースは5周⽬にリスタートが切られるが、⽴川は前を⾛る #23 GT-R に狙いを定めると、5周⽬の⽇⽴オートモティブシステムズシケインでズバリとインを差し、2番⼿に浮上。さらにトップの #64 NSX-GT に接近していった。
予選まで抜群のスピードをみせていた #64 NSX-GT のペースがどれほどのものなのか、事前には予想がしづらい⾯もあったが、11 周⽬、#64 NSX-GT と ZENT GR Supra、さらに3番⼿の #23 GT-R が急速に接近していく。⽴川にとっては千載⼀遇のチャンス。11 周⽬の⽇⽴オートモティブシステムズシケインで今度はアウトに ZENT GR Supra を振り、トップ浮上を試みた。
しかし、#64 NSX-GT とわずかに接触があったか、⽴川はたまらずグリーンに⾶び出してしまう。とはいえこのグリーンはそのまま抜けるものができるもので、ZENT GR Supra は直進すると、ダメージもなく #64 NSX-GT の前でコー スに復帰した。ただ、コースをショートカットしている状況であるため、チームからは無線に #64 NSX-GT の後⽅にマシンを戻すよう指⽰が⾶ぶ。
これでバトルは仕切り直し。12 周⽬には #64 NSX-GT がシケインで⽩煙を上げ、ふたたび ZENT GR Supra が接近することができたが、今度はGT300クラスの集団がGT500 クラスのトップ争いの前に現れる。混戦のなか、13 周⽬の NISSIN ブレーキヘアピンで、GT300マシンに詰まった⽴川を #23 GT-R がオーバーテイクしていった。
とはいえ、この状況は逆もまたあり得る。15 周⽬には混戦のなか、ダンロップコーナーで⽴川は #23 GT-R とともに #64 NSX-GT をオーバーテイクしふたたび2番⼿に浮上。
さらに⽴川の背後にいた WAKO'S 4CR GR Supra もこれをかわしていく。僚友 WAKO'S 4CR GR Supra とともに追撃の姿勢をとったかに 思われた ZENT GR Supra だったが、今度はペースに優る #100 NSX-GT が後⽅から迫ると、16 周⽬、2台に襲いかかってきた。
そんな16 周⽬、ZENT GR Supra に突如として異変が襲う。ヘアピンの⽴ち上がりで、2速ギアが⼊らなくなってしまったのだ。しかも折悪く、17 周⽬にはバックストレートに他⾞のパーツが⾶散し、2回⽬のセーフティカーが導⼊されてしまう。
レーシングスピードに上げられず、ミッションの状況を確認することもできない。⽴川は無線でピットと盛んに交信しながら、状況確認を⾏った。
この状況ではピットに⼊らざるを得ないが、セーフティカー中はピットインは不可能。さらにドライバー交代が可能な周回数も近づいてくる。レースが続⾏できる可能性も視野に⼊れ、チームはスタンバイを終えた⽯浦宏明に状況を説明。23周⽬のリスタートのときを迎えた。
しかし、バックストレートでセーフティカー解除に向け加速するはずが、 ZENT GR Supra のスピードは上がらない。⽴川がパドルシフトを操作しても、反応しないのだ。優勝を争えるポテンシャルはもっていたはずが、無念のリタ イアを決断せざるを得ない状況になってしまった。
⽴川は ZENT GR Supra をピットに戻すと、悔しい表情でマシンを下りた。第4戦からは、もう勝ちにいくしかない。TGR TEAM ZENT CERUMO は3週間後の第4戦もてぎでの逆襲を誓った。
立川祐路選手のコメント
石浦宏明選手のコメント
「レース序盤から⽴川選⼿らしい⾛りをみせてくれて、フィーリングも良さそうでしたので、⼗分優勝を争えるポテンシャルがあると思っていました。また今季、GT300 で新しいドライバーも参戦していたりして、ふだん以上に危険も多いレースとなっていましたが、そのなかでも戦えるパフォーマンスはあると思っていました。セーフティカー前に、2速が⼊らないという連絡が⼊りましたが、2速がない状態で、しかもパドルシフトですので、⾶ばしシフトもできません。リタイアを決断せざるを得ませんでした。今回ポイントが獲れなかったので、次戦以降勝ちを狙うしかないと気持ちを切り替えています。ミスがあったわけではないと思いますので、チーム全員で前を向くことが⼤事だと思っています」
村田淳一監督のコメント
「ファンの皆さん、応援してくださる皆さんに申し訳ないレースとなってしまいました。序盤は⽴川選⼿のペースも良く、GT300の処理等で前にいかれることはあったものの、タイヤもセーブできていましたし、ライバルたちの前に出られるペースもあったと思います。それだけに残念ですね。またセーフティカーが⼊る直前のヘアピンで加速中に2速を失ってしまい、レーシングスピードではないので状況も分からないなかで、チームとしてもなんとか⾛って欲しいと続けましたが、結果的にSC明けに渋滞を作ってしまい、14号⾞をはじめ他 の⾞両には申し訳ないことをしてしまいました。今後こういうことが起きたときの対処を考えなければいけません」
Rank | Car No. | CarName | Laps | BestLapTime |
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1 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 52 | 1'50.346 |
2 | 100 | RAYBRIG NSX-GT | 52 | 1'50.515 |
3 | 36 | au TOM'S GR Supra | 52 | 1'50.413 |
4 | 64 | Modulo NSX-GT | 52 | 1'50.096 |
5 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 52 | 1'50.831 |
6 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-R | 52 | 1'51.137 |
7 | 37 | KeePer TOM'S GR Supra | 52 | 1'51.137 |
8 | 17 | KEIHIN NSX-GT | 52 | 1'51.242 |
9 | 14 | WAKO'S 4CR GR Supra | 52 | 1'50.935 |
10 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 52 | 1'50.893 |
11 | 24 | REALIZE CORPORATION ADVAN GT-R | 52 | 1'51.296 |
12 | 12 | CALSONIC IMPUL GT-R | 46 | 1'51.290 |
13 | 8 | ARTA NSX-GT | 36 | 1'50.534 |
14 | 38 | ZENT GR Supra | 22 | 1'50.701 |
15 | 16 | MOTUL MUGEN NSX GT | 4 | 1'55.023 |
Rank | Car No. | CarName | Point |
---|---|---|---|
1 | 36 | au TOM'S GR Supra | 41 |
2 | 37 | KeePer TOM'S GR Supra | 33 |
3 | 100 | RAYBRIG NSX-GT | 26 |
4 | 14 | WAKO'S 4CR GR Supra | 24 |
5 | 17 | KEIHIN NSX-GT | 23 |
6 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 22 |
7 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 17 |
8 | 38 | ZENT GR Supra | 12 |
9 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-R | 12 |
10 | 64 | Modulo NSX-GT | 9 |
11 | 8 | ARTA NSX-GT | 4 |
12 | 19 | WedsSport ADVAN GR Supra | 3 |
13 | 12 | CALSONIC IMPUL GT-R | 2 |
14 | 24 | REALIZE CORPORATION ADVAN GT-R | 1 |
15 | 16 | MOTUL MUGEN NSX GT | 0 |
「ひさびさに戦える⼿ごたえを得たレースで、序盤から雰囲気も良く、⾃分としても⾃信をもってレースを進めることができました。優勝を争える確信があっただけに、こういう結果に終わってしまったのは本当に残念です。まだ原因が分かりませんが、突然ミッションが壊れてしまった状況でしたね。正直、今回こそ……という⼿ごたえがあったレースだけに、ショッ クでした。まずは⼀度気持ちを切り替えて第4戦に挑みたいと思っています。とにかく勝つことを⽬指して頑張っていきたいです」